慶応義塾大学 理工学部 電子工学科

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斎木 敏治

斎木 敏治

さいき としはる

  • 教員プロフィール
  • 役職 : 教授
  • 居室 : 24-402B
  • 電話 : 045-566-1784 ( 内線 42279 )
  • email :
  • 研究室 URL : http://www.saiki.elec.keio.ac.jp/

研究キーワード:

半導体量子構造 / 相変化材料 / 脳型情報処理 / バイオセンシング / DNAシーケンサ/エネルギーデバイス

[ 研究の概要 ]

私たちは,ナノの世界に閉じ込めた光を使って小さなものを観たり,操ったりしています.ごく限られた狭いところだけを観察できるので,余計なノイズに邪魔されずに感度良く見たいものだけを見ることができます.この特徴を活かして,極微量なウィルスの検出やDNAの塩基配列解読などのバイオセンシングへの応用を目指しています.また,半導体量子構造,相変化材料の優れた特性やナノの光を介した相互作用(ナノの光のネットワーク)を利用して,脳型情報処理デバイスなど,将来を見据えた新しいデバイスの研究も行っています.

[ 担当講義課目 ]

理工学基礎実験B(2年) / エレクトロ二クス基礎(2年) / 電気電子工学実験第1(3年) / ナノスケールエレクトロニクス(4年) / 光ナノ量子制御(大学院)

研究の特徴

ナノの光を使って

ナノスケールの小さな物体や構造に光をあてると,その周りにはエバネッセント光と呼ばれる,強く局在した光が発生します.これは私たちの目に届かない光ですが,ナノの世界ではこのエバネッセント光が主役となって,面白い現象や役に立つ機能が生まれます.例えばこの光を使うと,普通の顕微鏡では見えない非常に小さなものを観察することができます.またこの光はナノサイズの小さな空間に情報を蓄えたり,そこで演算したり,あるいはその情報を伝えたりする手段としても使うことができます.

次世代デバイスへ

ナノの光の特徴と,相変化材料や半導体ナノ構造の優れた物性を利用して,次世代デバイスの原理検証に取り組んでいます.相変化材料は可塑性や閾値性といった私たちの脳のシナプスと同じ性質をもち,ナノの光を介した相互作用は神経細胞と同様のネットワークを形成します.これらの機能を統合して,脳型情報処理の実現を目指しています.また,半導体ナノ構造に閉じ込められた電子を量子力学的に観察・制御し,次世代光デバイスへ応用する研究も行っています.

次世代デバイスへ

バイオセンシングへ

ナノの光はバイオセンシングの分野でも活躍します.ナノの光の相互作用を利用すると,病気の原因であるウィルスや細菌,あるいは病気のシグナルとなる物質を,それがいかなる少量でも見誤ることなく探し出すことができます.私たちは金ナノ粒子を使って,これを実現しています.また,ナノスケールの小さな孔に局在する光を使って,その孔を通過する1本のDNAの塩基配列情報を解読する装置(シーケンサ)の開発にも取り組んでいます.遺伝情報を早く,安く,簡単に解読する技術は,今後の医療の重要な基盤となります.

バイオセンシングへ