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カリキュラム

    カリキュラム 総合

    電気情報工学科のカリキュラムは「電子デバイス・ナノテクノロジー」「レーザーフォトニクス」「回路・VLSI」「回路・VLSI」4本の柱から成り立っています.

    必修科目

    必修科目が非常にバランスよく配置されているので,最初から分野を絞ることなく満遍なくじっくり学べる,というのが本学科カリキュラムの最大の特長です. 卒業までに「半導体デバイス」「デジタル・アナログ回路設計」「光科学」の基礎をしっかり習得することができるので,活躍できる分野の選択肢が大いに広がります.

    外国語専門科目
    英語3 ( 語学必修 )分野コード:02|01|01
    春学期 単位数:2
    理工学の専門分野における教育・研究活動に必要とされる言語は,近年,英語が主流となっており,英語の実用的運用能力を養成する必要性がますます高まっています.理工学部の英語カリキュラムは,理工学部を取り巻くこうした現在の状況を踏まえて編成されたものです.
    英語4 ( 語学必修 )分野コード:02|01|01
    秋学期 単位数:2
    理工学の専門分野における教育・研究活動に必要とされる言語は,近年,英語が主流となっており,英語の実用的運用能力を養成する必要性がますます高まっています.理工学部の英語カリキュラムは,理工学部を取り巻くこうした現在の状況を踏まえて編成されたものです.
    専門基礎科目
    エレクトロニクス基礎分野コード:04|01|01
    春学期 単位数:2
    半導体はエレクトロニクスの基礎をなす基盤材料である.本講義では,この半導体内部で生じる物理現象の定性的な理解と定量的な記述方法について概説する.また,いわゆる固体物理の入門も兼ねている.結晶構造,量子力学基礎,エネルギーバンド構造等について学んだ後,キャリア分布則,固体の電気伝導理論について学習する.さらに,キャリアの生成・再結合について学んだ後,半導体中の電気伝導解析の基礎となるキャリア連続の方程式を学習する.
    電気回路基礎分野コード:04|01|01
    春学期 単位数:2
    この科目では電気,電子,情報,通信などの諸分野に共通した基礎である電気回路についてその基本的な部分を中心に解説します.また,理解を深めるために演習を行います.回路解析に必要な微分方程式の解法についても理解できるようにします..
    電気情報工学セミナーⅠ分野コード:04|01|01
    春学期 単位数:2
    電気電子技術は情報技術産業を支えるために不可欠であり,日本の産業はこの電気電子技術を軸に発展していくのは明らかであるが,ソフトやブラックボックスとしての電気電子システムの陰にあって必ずしも大学1,2年の学生諸君には見えにくいのも確かである.そこで本セミナーでは,電気電子技術開発においてどのような人間社会構築を目標にしてどうゆう開発が行われているのか,そしてその開発のためには大学ではどのような学問の習得が必要であるのかを具体例を持って実感してもらうのが目的であるセミナーIにおいては5名程度の班に分かれて複数の教員から直接指導を受ける.
    プログラム実習分野コード:04|01|01
    春学期 単位数:2
    コンピュータを用いて問題を解決するためのアルゴリズムとそのプログラミング言語での記述について講義および実習を行う.プログラミング言語にはC 言語を用いる.初回の講義は全体で行うが,実習はプログラミング言語の素養に応じたグループ(ベーシックコース,アドバンスコース)に分けて行うこととする
    理工学基礎実験分野コード:04|01|01
    春学期 単位数:2
    履修者は,まず実験講義として,「理工学基礎実験のすすめ」,「実験の安全指針」,「ラボノートの書き方」,および「レポートの書き方と心得」に関する必修講義を受ける.
    デジタル・アナログ回路分野コード:04|01|01
    秋学期 単位数:2
    本講義では,現代のエレクトロ二クス社会を支える電子回路技術について,その概観を得ると同時に回路の基本動作原理を学ぶ.アナログ回路の基礎としてトランジスタを用いた増幅回路の小信号等価回路による解析方法を講義する.デジタル回路の基礎として組合せ回路,順序回路を取り扱う.また,アナログ信号とデジタル信号を変換するD/A変換,A/D変換について講義する.
    量子力学基礎分野コード:04|01|01
    秋学期 単位数:2
    身の周りのデバイスの中で電子は量子力学の法則に従って動き,働いています.量子力学的な性質が表にあらわれているかどうかは,デバイスによりさまざまですが,少なくともその動作を根本から正しく理解するためには量子力学が絶対に必要です.また最新のエレクトロニクス技術は実にさまざまな固体材料によって支えられています.限られた元素の組み合わせで無限ともいえる多様な材料が生まれるのも量子力学のおかげに他なりません. この講義は電子工学のための量子力学を意識し,固体の中の電子の振る舞いがイメージできるようになることを目標とします.学習する上で,電子がもつ波動性の理解が最初の壁になると思いますが,ここでつまずかないようにするために,波動の復習やその定式化をしっかりやります.シュレーディンガー方程式を早い段階で導入し,手を動かしながら少しずつ電子のイメージをつかんでもらいます. 量子力学が生まれるまでの歴史や最先端の量子デバイスなどについては,毎回の授業の中で一定の時間を割き,以下のシラバスの内容と並行してお話していきたいと考えています.
    電気情報工学実験第1分野コード:04|02|01
    春学期 単位数:3
    電子工学の基礎である電磁気学,電子回路,情報・通信,物性,量子力学に関する専門的知識を実験を通じて身につけ,体験的に広範囲なエレクトロニクス技術を習得することを目的とする.
    情報工学分野コード:04|02|01
    春学期 単位数:2
    我々が日常的に行っている情報の授受(コミュニケーション)を,工学として定量的に扱う方法について学びます.
    制御工学分野コード:04|02|01
    秋学期 単位数:2
    現代社会の様々な機器に応用されている制御工学は,機械工学のみならず理工学のあらゆる分野において基本となる学問であり,エンジニアにとって必須の知識である.本講義では,古典制御理論の中心をなすフィードバック制御に関して,その概念および理論的な解析手法を理解するとともに,MATLABシミュレーションを交えて,制御システム設計技術の習得を目指す.
    電気情報工学実験第2分野コード:04|02|01
    秋学期 単位数:3
    情報・通信、物性、光・波動およびそれらの総合技術に関するテーマを3週間もしくは6週間かけて実験をおこない、広範な知識を駆使して問題解決にあたる能力と深い洞察力を養うことを目的としている。下記の7テーマの中から3〜4テーマについて実験をおこなう。(テーマは変更する可能性あり)
    1. 半導体デバイス-薄膜トランジスタ(3週間)
    2. PCM通信(3週間)
    3. レーザ(3週間)
    4. 映像化システム(3週間)
    5. 生体マシンインタフェース(6週間)
    6. ロボットビジョンプログラミング(6週間)
    7. アンテナ製作(3週間)
    卒業研究分野コード:04|02|02
    通年 単位数:6(定時外)
    卒業研究にとりかかろうとするものは,その研究題目を定め指導教員の許可を受け,各研究室にわかれて担当教員の指導により卒業研究を行う.一年間をかけて研究を行ない,所定の期日までに研究成果をまとめて卒業論文として提出する.各自が研究成果に関して講演と質疑応答の後,審査を受ける.
    電気情報工学輪講分野コード:04|02|02
    通年 単位数:1(定時外)
    卒業研究を行なう研究室の教員の指導により,卒業研究に関連する外国語の論文を理解し,邦訳して,その内容に関して講演を行ない,質疑応答の後に審査を受ける.卒業研究へと続く科目である.
    選択科目

    ある程度,勉学が進んでくると興味のある分野が見えてきます. 4本の柱それぞれに対応する選択科目も豊富に用意されていますので,より深く学び専門性を高めることができます.
    選択科目のうち、推奨される科目は分野によって異なります.カリキュラムを組む時の参考にしてください.

    専門基礎科目
    応用解析第1分野コード:04|01|02
    春学期 単位数:2
    微分方程式は,理工学分野に現れる現象を記述し解析するための重要なツールの一つである.常微分方程式,偏微分方程式の基礎を理解し,実際に微分方程式を導出したり解いたりできる応用能力を修得することが目的である.
    応用確率論分野コード:04|01|02
    春学期 単位数:2
    駅改札口の込み具合,携帯電話の呼の発生,LSIの故障など事故予測等は確定現象と異なり,「その事象がある確率で起こることを予言する」立場の確率現象です.本講義では理工学の諸課題を確率過程の立場で明らかにするためのスキルを身につける入門編です.これまでに学んだ確率の諸概念を簡単に復習した後,確率現象を確率過程としてとらえる基礎をやさしく学びます.
    確率(教)分野コード:04|01|02
    春学期 単位数:2
    教員免許取得を希望する学生向けの科目となります.
    集合と論理(教)分野コード:04|01|02
    春学期 単位数:2
    教員免許取得を希望する学生向けの科目となります.
    電磁気学分野コード:04|01|02
    春学期 単位数:2
    高校,大学1年(物理学C,D)で学んだ電磁気学をより発展させる.静電界,静磁界の解き方を多角的に考えて理解する.磁界と運動の相互作用を新しい視点で理解する.電磁波の基礎理論を理解する.
    電気情報数学基礎分野コード:04|01|02
    春学期 単位数:2
    近年の電気情報技術の進展は目覚ましい.広い分野に眼を向け,既存の技術を習得するとともに,新技術を開拓し,時代を切り拓いていくためには,技術の根幹となる数学の素養を身につけ,それを正しく使う方法を習得する必要がある.本講義では,電気情報数学への入り口として,数学の基本事項について学び,電気情報工学との関連を理解することを目的とする.
    アルゴリズム同演習分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    論理的思考に基づく各種アルゴリズム設計及びその実装方法について,演習方式で学習する.取り上げるアルゴリズムは,工学計算において広く活用されているような題材を中心とするので,将来どの専門分野へ行っても有益であろう.具体的には,データ探索,データ整列問題を事例として取り上げ,各種アルゴリズムとデータ構造にて演習を含む形式で学習を進める.最終課題として,画像やメディア処理のより実践的な課題に挑戦してもらう.プログラミング言語はC言語とし,OSはLinux,コンパイラはgccを用いる.
    応用解析第2分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    線形常微分方程式で記述される対象(現象)すなわち,線形動的システムの基礎的理解を深めることを目的とし,線形システム理論,回路網理論,制御理論等への準備と位置付けられる.線形代数の基礎,ラプラス変換,Z-変換を履習したあと,常微分方程式,差分方程式の解法,解析へ向かう.したがって,応用解析第一の履修を前提としない.
    応用数学分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    理工学における現象の解明や工学機器の設計などへの応用を目的とした数学が応用数学です.この講義では,データ解析において必要とされるフーリエ解析を中心に,フーリエ解析とラプラス変換について解説を行います.
    幾何学序論(教)分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    教員免許取得を希望する学生向けの科目となります.
    光学基礎分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    光技術は現在最も急速に発展している技術の一分野です.光ファイバー,DVDなどレーザを応用した多くの機器やディスプレイ,カメラ,センサーが身近に使われています.光の波としての性質と代表的な応用例について講義します.今の機械,電機,精密メーカーで必要な内容です.
    通信ネットワーク工学基礎分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    皆さんは、LINEやフェースブックで、通信技術はやることが全部できた、もう発展はそんなにないと思っていませんか。おそらくあと5年経つと、また新しいサービスが出てあっという間に広がります。情報工学科や電子工学科の学生は当然ですが、通信技術は最も重要な技術で10年以内でGDPが200%伸びるといった他に類を見ない発展がされています。日々の生活でも、通信やネットワークは不可欠な技術です。毎日のようにツイッターやフェースブックを用い、銀行の振込みも、飛行機のチケットもネットワークで行なっています。しかしその原理やしくみ、どのような技術で通信が行われているか知らないと思います。その基盤となる技術を基礎から理解する授業です。内容は有線、無線、画像のディジタル化、トラヒック理論といった広範囲のものを、分かり易く紹介しようとしています。コンピュータやデバイスを将来学ぼうという学生も、必須の授業です。授業で学んだ技術がどのように実務上役に立ったかを実験を含め、現物をみせて講義しています。
    電気回路理論分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    春学期の電気回路基礎に続く科目であり,電気・電子系に必要とされる回路に関するより高度な内容について講義する.
    電気情報工学セミナーⅡ分野コード:04|01|01
    秋学期 単位数:2
    急速なグローバル化の流れの中で,日本の学生が海外に留学する数は他国の学生に比べて大きく減少し”内向き志向”と言われてる.産業界も,製造拠点を外国に移動して国内産業の空洞化と言われる一方で,国際標準化競争に弱く技術のガラパゴス化という矛盾も内包いる.こういった教育、産業における現状の問題を打破し国際的に活躍できる人材を育成することを目的とした政府のプロジェクトがいくつも実施されている.電気情報工学科では,将来大学院進学時に,研究の国際会議発表,国際インターンシップ,留学等を実施するための条件となる英語力を鍛えるプログラムを検討してきた。電気情報工学セミナー2は,この英語力,技術英語表現力向上を目的としたe-learningとそのサポートを行う.
    電気電子材料分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    エレクトロニクスは各種材料によって支えられており,その技術革新は新材料開拓によって進められてきたと言える.今この時点でもナノテク材料や有機分子,スピン材料など,多くの新しい探究的材料(Emerging Research Materials)研究が世界中で繰り広げられている.ここでは,こうしたエレクトロニクスを支える材料技術について,元素,結合,結晶といった材料の基礎的項目から,特にIT産業を支える半導体,金属,誘電体,絶縁体材料について学ぶ.また今後益々重要となる電池などエネルギー関連材料や最新のナノ材料についても取り上げる.
    光デバイス工学分野コード:04|01|02
    秋学期 単位数:2
    1960年に発明されたレーザの登場をきっかけに「光技術」は飛躍的な進歩をとげ,光は単なる照明ではなく,私たちの暮らしのいたるところで機能的な役割を演じています.今や,エレクトロニクス技術は光技術なしには成り立ちません.「光技術」は高度情報化社会を支えるために欠かせない要素技術であるだけでなく,環境に優しい省エネ社会を創設し,さらに新たなサイエンスをも開拓し続けています.本講義は,「光技術」の入門編として,我々の身の回りの機器に組み込まれている「光技術」「光装置」の原理を平易に解説し,技術開発の歴史を紹介しながら,どういった学問の集約が必要であるかを理解してもらいます.同時に,「光技術」は常に最先端を走っている分野であり,今取り組まれている課題は何で,その先にはどういう素晴らしい応用が期待できるかを紹介します.問題を解くといった学問の道具を学ぶ講義ではありません.また,決して解説を聞いて原理を暗記することを要求するものではありません.これまでに習った電磁気学,電気回路,幾何光学等の応用が随所に表れてくるので,そういった基盤学問がいかに応用されているかを理解できるような演習問題には取り組んでもらいます.
    エレクトロニクス・デバイス分野コード:04|01|01
    秋学期 単位数:2
    エレクトロニクス・デバイスは,現代の情報化社会における基盤技術である.パソコン,液晶ディスプレイ,スマートフォンを始め,家電や車まで,ありとあらゆる機器に,半導体で作製された様々な種類のエレクトロニクス・デバイスが用いられている.本講義では,エレクトロニクス・デバイスの基本構成要素であるpn接合について学習した後,バイポーラトランジスタおよびMOSトランジスタについて,その動作原理・基本動作特性を学習する.
    LSI回路設計Ⅰ分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    本講義は,デジタルLS回路の設計の基礎を学ぶことを目指した入門コースです.講義で学んだことを演習で確認しながら進めます.実際の設計CADツールを一人一台使って実践的な演習を行います.電気回路基礎,デジタル回路,コンピュータ利用技術などが前提知識となりますが,復習しながら授業を進めます.最後にデザインコンテストで設計を競い合います.設計の楽しさを体験してください.秋学期のLSI回路設計Ⅱでは,本科目を受講していることが前提になります.なお,この科目は,「第一級陸上無線技術士」資格取得のための「電気回路」の科目区分に該当し,「電気主任技術者」資格取得のための「電気工学または電子工学の基礎に関するもの」という科目区分に該当します.
    コンピュータシミュレーション同実習分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    様々な現象をモデル化し,アルゴリズムの形式で問題をとらえることで,コンピュータ上で模擬的に実現するシミュレーションは,物理,化学,生命,経済などの広範な分野で利用されている.シミュレーションを行うさいの数学的基礎が数値解析である.この授業では,よく知られている数値計算アルゴリズムのいくつかを学び,C言語によるプログラミングで自ら実際の計算を体験することにより,数値解析の理解を深めることを目的としている.
    電気情報工学特別講義分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    電気情報工学の各分野の最近のトピックについて,内外から講師を招き,技術動向などを講義する.
    シグナルプロセッシング分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    シグナルプロセッシングは,今日の情報通信のあらゆる分野で広く用いられている.本講義では,アナログ信号とディジタル信号の違いを理解し,ディジタル信号処理のための基本的な処理方法を身につけ,Matlab演習を通じて信号処理アルゴリズムを修得することを目的とする.講義の内容は以下の通りである.
    電気電子計測分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    工学分野において計測の果たす役割は大きく,その基礎的な知識を身に付けることは最先端の研究を遂行する際に大いに役立つものである.本講義では計測に関する基礎から応用までを判り易く概説し,適宜演習を行う.
    量子工学分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    古典力学は観察と経験法則に支えられた巨視的物理学であるために比較的容易に実感できる学問であるのに比べると,量子力学の世界は日常の経験からだけでは理解が容易ではない.その結果,工学的技術・デバイスを修得することを目的とした工学系の学生に対して,本格的な量子力学の教科書を用いての講義は,その工学的応用が明確に記述されていないために,学問と実際のデバイス技術とのギャップを埋められず,逆に理解に対する意欲を損なう結果となりがちである.一方で,フォトン,フォノン,エネルギー準位,遷移確率などの量子論的概念を用いたモデルによって,思考し,議論することは,電子工学においては不可欠な項目であり,しっかりとした基礎学力なくしては,仮に特定のデバイス技術を経験的に解析(アナリシス)することはできたとしても,新しいデバイスの概念を生み出す(シンセシス)ことは不可能である.本科目の目的は,工学的技術・デバイスに応用されている「量子力学」の世界を観ることができる内容にスポットを当て,21世紀にエレクトロニクスの中枢をなすであろう,量子エレクトロニクス,量子効果デバイスの基礎としての量子力学の重要性を理解してもらうことである.本科目は,毎週次のような構成で行なう.まず,量子力学の世界を比較的容易に実感できる工学的トピックスを科学概説雑誌程度のレベルで,極力数式を用いずに紹介する.次に,その現象あるいはデバイスをサポートしている量子力学の関連項目の講義を行なう.講義内容は,2年次の「量子力学基礎」の復習も混ぜながら行なう.ここでも,なるべく数式の展開に要する時間は最低限に留め,詳細は配布プリントあるいは「量子力学」参考図書に譲る形式とする.ただし,基本的な演算手法を学ぶ目的で,講義に関連した演習問題を2問程度宿題として解いてもらう. 講義に続けて2時間目に演習時間を設けるが,出席は希望者のみとする.主として,宿題を解説を加えながら解いていく時間で,講義の質問などにも時間をかけて対応する.
    光・量子エレクトロニクス分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    コヒーレントな光であるレーザは,微細加工,バイオ,医療,光通信,情報処理,計測など広範かつ重要な分野に貢献している.レーザなしでは,最先端科学技術,極限計測技術は語れないと言っても過言ではない.本科目では,光学の基礎知識から始め,光と原子・物質との相互作用について学ぶ.レーザの原理とその制御技術について解説する. 以上の内容を中心としつつ,時間の許す範囲でレーザおよびその応用に関する最先端の研究事例を紹介し,講義により習得する光学の基礎と物理的解釈がどのように最先端技術に結びついているかを概説する.特に,レーザを用いてものをつくる技術,バイオおよび医療への光の応用,光の特長を利用した新しいデバイス,等について紹介する. 授業は,電磁気学の基礎,量子力学の基礎を習得していることが望ましいが,本科目と並行して学びなおすことも可能である.
    コミュニケーションシステム分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    本講義は,あらゆる通信技術の基礎として必要不可欠な事項に関する講義である.通信方式とは,情報を遠隔地まで少ない誤りで送り届ける技術全般(放送,電話,データ伝送)を意味するが,本講義では,特に,有線あるいは自由空間中を伝搬する電磁波(長波~短波~マイクロ波~…光)の振幅・位相パラメータに情報を載せる技術の基礎を理解することを目標としている.講義では主として信号及び雑音の数学的な扱い,伝送プロトコル,現実のシステム構成について述べるが,特殊無線技師に係わる無線機器の理論,構造,機能,保守及び運用についても解説する.
    LSI回路設計Ⅱ分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    本講義は,アナログやメモリのLS I回路設計の基礎を学ぶことを目指した入門コースです.講義で学んだことを演習で確認しながら進めます.実際の設計CADツールを一人一台使って実践的な演習を行います.最後にデザインコンテストで設計を競い合います.設計の楽しさを体験してください.春学期のLSI回路設計Ⅰを受講していることが前提です.
    画像工学分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    将来,画像工学分野の技術者・研究者を目指す諸君にとって必須となる空間周波数理論をベースとした「画像工学の基礎」を手解きします.本講義では,実際の応用・研究事例を要所に交えながら,画像工学の基礎理論の理解を深めていきます.講義で学習した内容を踏まえ,最新の画像工学研究事例をピックアップし,紹介します.
    計算機構成分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    本講義では,計算機のハードウェアとソフトウェアの両面を取り扱い,計算機の構造,計算機内部での各種情報の表現法,動作のメカニズム等を理解することを目的とする.計算機の動作を基本的な演算回路,制御回路,入出力回路,記憶回路に分けて学ぶ. またCPUのソフトウェアエミュレータ用いて実習を行い,アセンブラ,数値演算,信号入出力の取り扱いについて学習する.
    電気情報数学分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    電気情報工学分野で必要となる基礎数学(線形代数,微積分,フーリエ変換,集合・位相,確率・統計など)を体系的に理解することを目標とする.
    機械学習基礎分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    本講義では,特にニューラルネットワークを用いた機械学習(深層学習)の理解に必要なトピックを厳選し,その解説を行う.また適宜,Google Colabを用いてブラウザ上でPythonのプログラムを実行することで,理論がどのようにしてプログラムとして表現されるのか,ということを体験しながら授業を進める.
    固体物性工学分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    電子デバイス,光デバイスの原理を理解するための物性物理を学習する.基礎事項の復習から入り,ホモ接合,ヘテロ接合のバンド図の読み方・描き方を習得する.さらに光照射時の非平衡状態を取り上げる.後半は有機エレクトロニクスを題材とする.昨今開発、製品化が急速に進んでいる有機半導体デバイスの理解に必要な知識を有機材料の基礎から解説する.
    フォトニクス分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    フォトニクスという言葉は,1960年代から70年代に,光ファイバ技術と量子力学に基づいた半導体レーザ技術が急激に発展するとともに,フォトンと半導体エレクトロニクスを融合させた技術を発展させようという発想から生まれた. これまでもフォトニクスは光通信システム発展の中核を担ってきたが,今後も光インターコネクト,光集積回路,光量子情報処理など次世代の通信・情報処理の中枢技術の発展には欠かせない.そういった意味で,フォトニクスは比較的古い電磁気学を出発点としているにも関わらず,その工学的応用と価値は現在も刻々と変化している進行形で記述される学問でもある. フォトニクスの基礎は電磁気学であるので,本講義ではマクスウェルの方程式から始め,初めに光の基本的な振る舞いについて学ぶ.次に現在の光通信の基礎をなしている光ファイバや人工的な導波路中での光の伝搬について学ぶ.その際には,ナノテクノロジーの進歩によって実現可能となったナノ構造中での光の伝搬などの最先端研究トピックも紹介する.最後に,フォトニクスのもう一つの柱である光と半導体デバイスの物理について,半導体レーザを中心として学ぶ. 講義は,電磁気学や半導体物性等の物理を,工学的トピックを織り交ぜることでなるべく直感的に納得できるように進める.しかし本当の意味で理解を促進させるためには,自分自身で手を動かすことも必要なので,直感的な解釈をサポートする数式の展開等はレポートで確認するという形式を取る.
    ワイヤレスコミュニケーション分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    ワイヤレス通信の要となるアンテナ,電波伝搬,変復調方式について学習する.電磁波の根本であるマクスウェルの方程式から出発して,電磁波動現象とその数学的表現に対する理解を深める.その応用として移動通信路,アンテナの特性,アレーアンテナ,ディジタル変復調,Multi-input Multi-output(MIMO)系について取り扱う.
    学外実習(定時外)分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    電気電子工学関連の会社・研究所において,学科専門科目で学習したことを実際に研究者・技術者とともにデバイスの製作・研究開発等に関して実習を10日以上夏季休業中に行い,レポートを提出する.8-9日間の実習については,内容を見て学外実習に相当するか判断する.2年生は,自由科目として登録して学外実習を受講することが出来る.進級時に学科専門科目に分野変更できる場合がある.詳細は,別途開催される説明会にて説明する.
    電気機器設計法 ※分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2(定時外)※資格取得科目
    社会・産業の基盤となっている電気機器の中でも,その代表格である変圧器,誘導機, 直流機(機能)についての理解を深める.
    電気情報工学特別演習分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:1(定時外)
    第3学年のクラス担任の意見を参考に,学生自らが工場見学を企画し,製造メーカを中心とした日本国内数社の会社を団体で見学して廻ることを通じて,産業の最前線の実際を体験し,現場の技術者や研究者との交流から,社会で働くことについての意識や進路の希望を再認識することを目的とする.就職活動のための会社見学会とは目的が全く異なる. 卒業生,同級生,クラス担任との交流としても非常に有意義であり,積極的な参加を望む.この科目は,通常第3学年の2月中旬に開催されるが,成績採点の都合上,4年進級時に履修手続きを取って単位を取得することになる.詳しくは学習指導副主任に尋ねること.
    電気法規及び施設管理 ※分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2 ※資格取得科目
    本講義は学歴と実務経験によって電気主任技術者免状を取得するための必修科目である. 電力システムは,現代社会のあらゆる活動に不可欠な電気エネルギーを供給するライフラインである.電気の安定供給と,安全な利用のため各種の法体系が整備されている.いっぽう地球温暖化をはじめとする環境問題が注目されるなかで,再生可能エネルギー発電,スマートグリッド,電気自動車などの技術に期待が寄せられている. 本講義では,これらに関連するさまざまな課題に取り組んだり,将来のエネルギー供給・利用のあり方を考えたりする際に不可欠な基本知識として,電力システムを形成し運用する電気事業と電力設備,電気事業法と電気設備の技術基準その他関連法規について学ぶ.
    電波法規 ※分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2 ※資格取得科目
    近年の携帯電話・無線LANの発達に見られるように,無線通信は現代社会において身近でかつ重要な位置を占めるようになっている.電波利用に対する需要の増加により,有限な資源である電波をいかに有効に利用するか,無線機器やシステムに対する技術革新に加えて,電波の運用や管理の方策も大変重要になってきている.本講では,電波に対する国内の規制法である電波法を中心に,その関係法令について,技術的な事項を含めた解説を行なう.免許制度,無線設備の現状や運用法を学ぶことは,電波利用に対する理解を深めると共に,技術者に必要な基礎力の向上につながる.また,無線従事者の国家資格取得を目指す受験者に役に立つ.
    電力システム制御 ※分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2 ※資格取得科目
    電力システムは現代社会を支える重要なインフラであり,発電・送電・配電システムを統合した巨大な電力ネットワークを形成している.近年は,地球温暖化や東日本大震災の影響もあり,次世代電力システムの在り方に関する議論が活発化している.本講義は,電力システム工学に関する基礎知識を習得し,周波数制御や電圧制御などの各種制御技術について理解を深めることを目標とする.電力システムの構成要素から制御・運用技術に至るまで幅広く解説するとともに,次世代電力システムとして期待が高まっているスマートグリッドなどの最新技術についても触れる.
    ナノスケール・エレクトロニクス分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    電子の量子力学的な性質が顕在化するナノの世界においては,これまでにないエレクトロニクスの概念(新材料や新奇な電子・光デバイス動作原理)が提案されている.また昨今のナノ観察手段・加工手法の急速な進歩により,ナノエレクトロニクスはテクノロジーとしても大きな飛躍を遂げている.本講義では,これまでに学習した量子力学,固体物理,熱力学,光学などを復習しながら,ナノスケールにおけるエレクトロニクスを観察手段,材料,デバイスといった切り口で学ぶ.トピックスを網羅するのではなく,むしろ少数に絞り,ナノスケールの本質をしっかりつかむことを目的とする.
    マルチメディアデザイン分野コード:04|02|11
    春学期 単位数:2
    マルチメディアとは,テキスト,動画,静止画,音声等,様々な電子化された情報をさし,マルチメディアデザインとは,その情報を扱う媒体や計算処理などを含むマルチメディア情報の獲得・変換・蓄積・検索・通信等様々な処理をする上で必要なシステムの設計・構築をさすと考えられる. このような観点から,マルチメディアデザインにおける情報メディアについて基礎を学び,マルチメディア情報の保存,圧縮,伝達手段,さらに,情報を伝達する手段としてのネットワーク,マルチメディア情報の暗号化や認識についても触れ,情報処理の各種応用分野を習得することを目指す.
    ネットワーク工学ⅠA分野コード:04|02|11
    春前半 単位数:1
    本講義では,インターネットがどのようにして動いているかを学習します.まず,ネットワークアプリケーションがどのように動作しているのかを知り,それが通信システムにどのような機能を要求するのかを理解します.次にネットワークアプリケーションが要求する機能を,通信システムがどのように実現しているのかを理解します.このような「トップダウンアプローチ」によってインターネットの仕組みを理解します.また,単にインターネットの仕組みを解説するだけではなく,なぜそのような設計がなされたかという設計理念の解説にも力を入れます.
    ネットワーク工学ⅠB分野コード:04|02|11
    春後半 単位数:1
    本講義では,インターネットがどのようにして動いているかを学習します.まず,ネットワークアプリケーションがどのように動作しているのかを知り,それが通信システムにどのような機能を要求するのかを理解します.次にネットワークアプリケーションが要求する機能を,通信システムがどのように実現しているのかを理解します.このような「トップダウンアプローチ」によってインターネットの仕組みを理解します.また,単にインターネットの仕組みを解説するだけではなく,なぜそのような設計がなされたかという設計理念の解説にも力を入れます.
    データベース概論分野コード:04|02|11
    秋学期 単位数:2
    情報システムの構築に際し,正しいデータベース設計はシステムの開発,運用,保守の全てに決定的な影響を持つ.インターネットオンライン商取引システムの構築などでも同様であり,データベースを正しく設計し,それに画面設計を加えればシステムの骨格はほぼ完成する.この科目では,関係データモデルの基礎から始め,関数従属性などの理論的な基礎を踏まえてデータベースの正規化理論と実践的な応用を学ぶ.教室での講義ばかりでなく,計算機実習室でのSQLの実習などを織り交ぜ,課題に対してレポートを提出する.

    下記,所定の科目を履修,合格し卒業すると,各種資格の取得に於いて試験が免除されます. 所定の手続きが必要となります.
    ⇒ 資格取得について

    エネルギーネットシステム(システムデザイン工学科設置科目)
    熱エネルギー工学(システムデザイン工学科設置科目)
    電磁エネルギー変換工学(システムデザイン工学科設置科目)
    電気機器システム(システムデザイン工学科設置科目)
    パワーエレクトロニクス(システムデザイン工学科設置科目)
    線形制御理論(システムデザイン工学科設置科目)