2020年誕生 電気情報工学科とは
ソフトとハードを融合した世界を目指して


常に革新を続け社会に貢献する学科として
電気情報工学科 学科主任
眞田幸俊 教授
2020年度より学科名を電気情報工学科に変更しました.従前より学科の教育研究方針として「ハード」と「ソフト」のバランスを重視していましたが,これを学科名にも反映しました.カリキュラムも物理,材料,デバイス,情報,システムを満遍なくカバーし,原理,設計,実装,応用の一連の過程を見渡せる教育を実施しています.電気工学および情報工学の広い知識を身に付けた後は,4年生の卒業論文研究を通して専門性を磨きます.さらに大学院修士課程では,一連の研究過程を通して研究・開発とは何かを学び,研究者・技術者として社会の要請に対応する力を身に着けます.そして博士課程では独創的な研究に没頭し,その成果を世に問い,最高学位にふさわしい見識を身に着けます.
日本は今,少子高齢化・人口集中などの社会問題に直面しています.これを解決し発展を続けていくには,サイバー空間と現実空間を融合した新しい社会の構築が求められています.そしてその実現には「ハード」と「ソフト」を組み合わせた製品・サービスが必要になります.製造業は日本のGDPの20%以上を占め,日本を支えています.そしてそれは当面の傾向として変わりません.電気情報工学科は日本を支える製造業を中心に,様々な分野に貢献し,リードしていく人財を送り出していきます.
電気情報工学科自身も教育・研究を通じて社会のニーズを汲み取り,その教育内容や研究分野を更新していきます.常に革新を続け社会に貢献する学科として,電気情報工学科は新しく生まれ変わります.
About Research
21世紀のエレクトロニクスは私たちの生活を急速に豊かにしてくれました.例えば身の回りの家電や情報機器には最先端のエレクトロニクス技術が詰まっています.トランジスタの発明に始まり,レーザ,VLSI,光ファイバ,デジタル信号処理技術など,社会の変革をもたらしてきた科学技術の主役は常にエレクトロニクスです.
一方,21世紀においては豊かさという価値観が多様になり,より盤石な技術基盤が必要になると考えられています.
安全・安心,環境との調和,充実した医療・福祉などに支えられた明るい未来をもたらすのは,革新的なエレクトロニクス技術です.遠からず実現する原子・分子レベルで制御されたLSIをはじめ,高速な光技術と融合した光集積回路,究極ともいえるナノ量子デバイスなどを見据え,同時にそういったデバイスを活用し,適応・進化させる情報処理・通信システムを築き上げていくことが必要となります.
電子工学科では,「LSI・情報・通信システム」「半導体物性・デバイス・プロセス」「フォトニクス・レーザ技術」を研究の 3本柱として掲げ,専門領域の研究を極めると同時に,互いに連携し合い,新しい研究領域の開拓を進めています.